愛しさとせつなさと夢小説と

※夢女すぎます。

 

こんにちは、ペポ島です。大変お世話になっております。

早速ですが 夢女、夢女子というものを聞いたことはありますか?

ピクシブ百科事典によると、

作品内に登場するキャラクター(二次元キャラクター)と自分あるいは自分の作ったオリジナルキャラクターとの恋愛関係(異性愛同性愛)を好んだり、恋愛関係でなくとも友達・家族などキャラクターと何らかの形で関わる創作を好む女性を指す。

とのことです。

私も最近現実と夢の境が分からなくなってきたくらいには夢女生活を謳歌しているのですが、初めて夢に触れたのは小3の冬でした。

一個上の従妹のオタクお姉ちゃんに「お前アニメ好き?」と聞かれ、深夜アニメには触れたことがなかったのですがまあ好きは好きだったので「うん」と答えたのが運の尽きだったと言えるでしょう。某占い小説サイトを教えてもらった結果ハマりにハマってしまいました。自分でも書いたものがPart5くらいまで続いたものが今でも残っており、今では立派な黒歴史です。ちなみに書いていたのは当時なぜか流行していた某池袋ライトノベルと某キセキバスケ漫画のクロスオーバーでした。

さて、そんな私も中学に入ってからは夢は全く見なくなり、腐女子オンリーで生きていました。時折流れてくる自ジャンルの夢、プラスタグを見てはイヤ、夢て笑笑ええて笑笑ワシそういうのもう卒業したんで笑笑笑笑笑とぬかしておりました。(それはそれとして夢とプラスって分ける意味あるんですか?純粋に疑問で……)

中1から高3まで一切の夢を絶っていたのですが、これはきっと自分の黒歴史に対する嫌悪から来たものでもあったのだろうと今では思います。

そんなこんなで今年事故が起きてしまい

何の気なしに見たTHE FIRST SLAM DUNK脳を直接揺さぶられて腐女子としてもですが、夢女子としてこんなに萌えているのは久しぶりで超楽しくなっています(現在進行形)。

恋人はおろか現実で恋愛……というか一方的に好きになったことでさえ一、二回なのにSLUMDUNKを履修してからというもの、私はたくさんのSDボーイズと多種多様でハッピーな恋をしています。毎日が楽しくて仕方ありません。ふと無性に寂しくなった夜もTwitterでSD夢を読んで涙を流すことで心の穴を埋めています。世界がキラキラして見えてきてしゃーない。きっと恋ってこんな感じだった気がしてくるし、現実がどうなんてもう……どうでもいいのです。だって私にはいい友達もクレジットカードもあって、さらにSDボーイズがいるのだから、これ以上なにか望んでしまったらそれは贅沢というものでしょう。さて、これはそんな私のあるエピソードなのですが、

私は中学の時に同い年のスーパースター三井君に一目ぼれして、きっと彼は強豪校に行くだろうという期待半分、もともとの志望半分で海南大付属へ入学した。これからの高校生活への期待に胸を膨らませていたら湘北高校に行ったと聞いたのでショックを受けつつ、まあ予選とかで見られるかな……湘北高校っていつも予選落ちのところだけど三井君ならきっと全国に導けるのかな、うちと戦う時が楽しみだなと思って過ごしていた。

入学したばかりの頃、休日にストバスで軽くシュート練習をしていた。中学の時はバスケをやっていて、今でも趣味程度に続けているのだ。

何回目かでシュートを外して、取りに行こうとした先にはあの日から焼き付いて離れない三井君がいた。

「……みっ、三井君!?」「あら、俺のこと知ってんのか」そう言いながらこっちにボールを投げる。こんなのもう、使えなくなっちゃう。

「うん、だってバスケすごくて……決勝観てたよ、かっこよかった」「マジか。なんかハズいな」「……あの、聞いていいかな?」「おう」「三井君ならどんな強豪校にも行けたでしょ?なのになんで湘北に行ったの?」すると三井君はニッと誇らしそうに笑って言った。

「俺、あの時安西先生っていう湘北の監督のおかげで最後のシュート入れられたんだよ。だから絶対に俺が湘北を全国優勝に導いて恩返しするんだ」「三井君なら絶対できるよ!」「だろ?」……そんなやり取りをして少し二人でシュート練習をした。本当にドキドキして一生続けばいいのにという気持ちと心臓もたないから誰か助けてという気持ちがあった。そうしていると三井君の友達が来て、もともと遊ぶ予定で待ち時間にここに酔っていたみたいで「じゃあな!」と言って去っていった。

……でも、結局一年の時も二年の時も公式戦に出る三井君は見られなかった。怪我しちゃったのかな、転校したのかな?調べる術はきっとあったけど、本当のことを知りたくなくて確かめにいくようなことはしなかった。

高校に入って2回くらい男の子に告白されたけど、私はあの日から男の子は三井君しか好きじゃないのだ。

二年生の夏、夏休み目前ということもあり委員会の仕事が忙しく帰りが遅くなってしまって、いつもと違う近道を歩いていた。そこはちょっと最近治安が悪かったらしく、不良に絡まれてしまう。壁に追いやられそうになった時ちょうどそこに髪の長い男の人が来て不良が逃げ出したから、結果的に助けてもらったんだけど……本人はあいつらが勝手に逃げただけだろ 気分悪ぃから女が一人で夜にこんなとこ近づくんじゃねえって突き放された。でもなんだかその人はまた会えるような気が、っていうか会ったことがあるような気がして ありがとう!って言って急いで帰った。

その後、まだ明るくて人もいる時間にその道に来て少し待ってみるとこの前の男の人と友達らしき人が二人で歩いてきた。

「……あっお前!」「三っちゃん知り合い?」「みっちゃん?でいい?んですか?」「なんだよ」「あの、会ったことない……ですか?」

「あっ、ホラ三っちゃんこの子がこの前言ってた 前会った__」「徳男うるせえ!」「……やっぱり会ったことあ」

 

~中略~

 

ということで二人で話せるような仲になった。我ながら珍しくグイグイいったなと今では驚いている。全然雰囲気違うのに好きな人に似ているからかなんか会ったことがない気がしない。でも結局会いに行っても絶対いるとは限らないもんなあ、ホエールウォッチングみたい と思いつつ学校から帰るルートをこっちに寄せた。だいたい多い時で週二回、少ない時で二週間に一回会っていて、二年生になるころにはだいぶ下世話な話もできるようになっていた。

「おめえコイビトとかいねーのかよ」「んー……まあ、好きな人はいるんだけど今何してるのかわかんなくてさ……あのさ、武石中でバスケやってた三井寿って知ってる?」「……さあ、」「まあみっちゃんは不良だからわかんないかもしれないけど、友達に連れられてバスケの試合見に行った時……も~かっこよかったの!」「ふーん、誰かさんみたいにやることもなくプラプラしてんじゃねーの」「三井君のこと悪く言わないでよー!」そこで三井君がいかにかっこいいかという話をした。そりゃあうちのバスケ部の牧君だってバスケが上手くてかっこいいけど、記憶の中の三井君はおそらく思い出フィルターもあり できないことなんてないみたいな風にキラキラしていたのがいまだに忘れられないのだ。本当に今何をしているんだろう。

__そうやって身にならない話をするのが楽しくて。暗くなる前に帰らされるから三十分もいられなかったけどいつも名残惜しかった。それと同時に、全然雰囲気が違うのにみっちゃんを三井君に重ねていて 代わりにしているように気がして後ろめたい気持ちがあった。

たまに顔に傷を作っているみっちゃんを心配したり 学校であったことを話したりするのは秘め事のようで楽しかった。

そういう関係が二年くらい続いたある日、今までの比じゃない怪我をしたみっちゃんがそこにいた。

「……わりぃ、俺もう 会えなくなる」「な……なんで?いきなりわかんないよ、どういうこと?」「一回投げ出して出て行ったところに、色んな人に迷惑かけて戻ることになった」「……?」「俺の一番やりたかったもん、自分で壊すところだった、だから」「……そ……っかあ……」

 

頑張ってね、と言って別れた。あくまで応援して、これからのみっちゃんへの餞の笑顔を送った。

 

何やってんだ、私は三井君が好きなはずだろ。みっちゃんなんて不良でロン毛でプラプラしてて口悪くて、三井君とは正反対じゃん。

私はみっちゃんと話すのが好きで、

でもそれ以上に、みっちゃんのことが好きで……

「……遅かったなー…………」

一人でちょっとだけ泣いた。

数週間後。今日は翔陽高校と湘北高校の試合らしい。もともとバスケが好きなのもあってバスケの試合は他校関係なく見ていたけど、みっちゃんへの気持ちに区切りをつけるためにももう試合中に三井君を探すのは今回でやめようと決めていた。

なのに___どうしてみっちゃんがコートにいるんだ。髪を切ってだいぶさっぱりしたけどわかる。そっちのがかっこいいじゃん、ねえやりたいことってバスケだったの?なんかすごく嫌な予感がするんだけど、当たってたら私どうしようかな。

みっちゃんがスリーポイントを決める。そのシュートのフォームはあまりにも、あの時の三井君にそっくりだった。あたりが騒ぎ出して、武石中の三井寿……!みたいな声が聞こえる。

みっちゃんって三井君だったの?

 

……試合が終わって、魂が抜けたみたいになった。周りから人がほとんどいなくなってからやっとハッとして、急いで会場を出た。とぼとぼ歩くというのはこういうものだろうな、というような哀愁の漂い方だった。

みっちゃん、そっか。三井君だったんだ。雰囲気は違うけど似てるなあって思ってたら本人だったんだ……好きな人なのに気づかないとかある?でもほんとに別人っていうか、予想してなかったし……

苦しい。

途中で公園によってブランコを漕いでみたり駄菓子屋さんでアイスを買って食べたりしても頭から離れない。てか私本人に本人のかっこいいところ熱弁してたよね?無理かも、恥ずかしすぎるでしょ。

気が付くと、あの道にいた。なんとなく会える気がした。

後ろから足音がして、反射的に振り返る。

 

「……みっ、ちゃん?」

 

「……悪かった」「なんで、なんで黙ってたの」「……お前が好きなのはあの頃の俺だろ。二年間無駄な時間過ごして、ロクに最後まで動けねえ今の俺じゃなくて」「私は!」

呼吸が乱れる。まだみっちゃんと三井君が同じ人だってことは受け入れられないけど納得はできる、私は、「みっちゃんは忘れてるかもしれないけど私ずっと覚えてる。三井君と一緒にシュート練して湘北を全国優勝に導くんだって教えてくれたよね」「スーパースターの三井君も、今のみっちゃんのことも、……ぜんぶ好きだよ、それじゃだめ? 」

鼓動が早くなって、はじけ飛んでしまいそうだ。顔は赤いし泣いちゃってるし最悪。黙ってないで何とか言って__

「覚えてるに決まってんだろ」

そういってみっちゃんは私を抱きしめて

 

 

 

 

 

 

助けて オラもう

 

 

 

自分がキモくて、最高。

 

 

 

 

 

多分ゴリ、小暮君、リョーちん、水戸洋平、魚住、仙道、牧さん、南、深津、サワキタ、松本、河田、イチノとも付き合っている気がします。高校生に戻らせてください。頼むマジマジマジ